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ネコな海老 nekoebi.exblog.jp

ネコな海老


by neko_ebi

menton(マントン)に完敗。

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コートダジュールに行ったら、絶対にここには行きたい!と思っていたのが、イタリアに隣接する町、menton(マントン)。

以前、旅かグルメ番組で、目に眩しいコットンシャツを着たレポーターが「みなさん! 僕は今、マントンに来ています! ここは太陽の町です!」みたいなことを言ってお日様のような笑顔を振りまき、レモンの収穫で有名なこの町のレモンチェッロを、ある家庭の、これまた幸福の極みみたいなテラスで嗜むという画面だった。それぞれの家のテラスでは同じような光景が広がっていて…。

その光景にクギヅケになってからというもの、さほど知りもしないのに「いいなあ、マントン」なんて思っていたのだ。多分かれこれ5、6年前の話じゃないかと思う。

コートダジュール行きが決まって、ガイドブックのページにマントンを見つけ、そうだ、私ってばマントンに行きたかったんだ!と思い立ってガイドを読めば、マントンの市庁舎にはジャン・コクトーが手がけた「結婚の間」という挙式場があるという。それを読むまで、ジャン・コクトーって誰だっけ? レベルだったのだけど、諸々を読んだ結果、唐突に「そうだ、ジャン・コクトーに会いに行こう!」となった。全く予定のない旅で、唯一、出国前に決めていた行き先と目的・・・

『マントンへ、ジャン・コクトーに会いに行く』




マントンへはニースの長距離バスに乗って約1時間15分。バスの窓から世界の車窓から的な絶景を眺めつつマントンに着いたのは、11時過ぎ。 しっかしここも暑い~!! 強烈な日差しに焼かれそうに暑い! からだはシュワシュワと縮みそうなのに、このときはまだ、これがコートダジュール♪ なんてうっとりするフレッシュさがあったので、その暑さもまた気持ちよかった。

menton(マントン)に完敗。_f0142623_185892.jpgマントン国鉄駅。ニースの駅に比べて(まだ写真UPしてないや)至極簡素でビックリ。


menton(マントン)に完敗。_f0142623_19894.jpg切符無しで入れるのでホームの様子をチラ見しました。電車が来る時間じゃないからかガラーン。

人っ子は一人しかいません。



マンシェを冷やかしたり、道端のお菓子屋さんでアイスを買って舐めたり、観光案内所で地図をもらったり、ここはイタリア色のほうが強いんじゃないかと、人や町や車を眺めてながら、プーラプラと散策しました。

で、12時15分。「結婚の間」のある市庁舎前に到着。中に入って、見学したい旨伝えると、お姉さん、無言で首を横に振る。

「午前の部は12時で終わりよ、次は15時から」というメッセージを“目”に込めて、コツコツと案内板をペンで差してたっけ。

…。15分の差で見れず。チッ、私ってばいつもこんななんだよな。あと数分で間に合わない。でも、ま、いっか。どっかでお昼食べて、お散歩してからまた来ればちょうどいいかも♪ ってな感じでけっこうルンルン気分で予定を変更しました。

menton(マントン)に完敗。_f0142623_192169.jpg暑いのでひとまず港に出てみる。いま改めて見て気づいたけど、小舟が一杯だ! しかもクルーザーじゃなくて、どれも漁をするための舟みたい。漁師町だもん、あたりまえか。


menton(マントン)に完敗。_f0142623_193124.jpg小さな波が立たなければ、そこに水があることを忘れそうなほど澄んだ海。キレイだぁ。一見、涼しそう気だけど、足を海に浸けていても暑い・・・。

menton(マントン)に完敗。_f0142623_194163.jpg太陽に焼けたようなオレンジ色のタイルがいい味を出してて、好きな感じ。でも、あまりの日差しの強さに、カフェテラスの木陰が避難所に見えてきた・・・。


menton(マントン)に完敗。_f0142623_195194.jpgひとしきりお散歩を終えて、広場に面したにぎわっているお店へで海鮮をいただいたのでした。

このときすでに体はぐてーな感じ。


menton(マントン)に完敗。_f0142623_11006.jpg貝剥き係のお兄さん。ひたすらに貝を剥きまくる後ろ姿にポっとなりました。

※しません。暑さでのぼせてるだけ。


menton(マントン)に完敗。_f0142623_1101125.jpgこんな暑い中のビールは体調が心配だったけど、東京(の外れ)から、英語も仏語もキッズレベルなのによくぞココまできた、私! と自分で自分を褒め称えつつ、マントンに乾杯~! 




を、したのでした。いや~太陽の下で飲むビールは旨い! ビール最高! な~んて思っていたのも束の間、暑さですでにやられている体に、ただでさえアルコールに強くない体(好きだけど強くない。強くないけど好き)。飲んで数分後・・・フラッフラになってしまったのでした。

14時30分 店を出る。あと30分で市庁舎が開く。
14時40分 市庁舎の見える木陰に入り、恨めしそうに市庁舎を眺めながら待つ。
14時42分 進まない時計の針に落胆しながら、恨めし度を増して市庁舎を眺むる。
14時45分 ジャン・コクトーを諦める・・・。
14時46分 市庁舎‘前’をうなだれつつ立ち去る・・・。

あんまり具合が悪くて、あと14分が待てなくて、退散しました。なんて情けないの。

今回の旅行で、唯一、出国前に決まっていた行き先と目的。
『マントンでジャン・コクトーに会いに行く』

あえなく完敗。太陽とビールに痛い一撃を食らわされた旅初日でございました。
マントンの太陽恐るべし! ご注意を!
by neko_ebi | 2008-07-15 01:21 | 旅(フランス)